
鳥山まことの経歴と学歴がすごい!どんな人物?
建築士と小説家、どっちも本業ってすごくないですか?
鳥山まことさんは、そんな“二足のわらじ”を軽やかに履きこなす作家です。
大学では建築を専攻。
社会に出てからも建築士として働きながら、文章をコツコツ書いていたそうです。
で、いざ本格的に小説を書きはじめたら、あれよあれよと文学賞を総なめ。
仕事しながら小説も書いて、しかも賞を取るなんて…正直、凡人にはレベル違いですよね。
京都府立大学から九州大学大学院へ進学
鳥山まことさんの出身は兵庫県宝塚市。
学歴を見てみると、まず京都府立大学の生命環境学部に進学し、その後は九州大学の大学院へ。
専攻は「環境デザイン学科」。
名前だけ聞くとオシャレですが、いわゆる建築系の専門分野です。
この「建築×文学」の組み合わせ、個人的にはめちゃくちゃ納得なんですよね。
筆者が思うに建築って「人の暮らしに寄り添う技術」なんです。
配線ひとつ、窓の位置ひとつに、住む人の生活リズムがにじみ出る。
そして小説もまた、人の内面や暮らしを描くもの。
だからこそ、鳥山まことさんの物語は“無理がない”んです。
現実の中にスッと入り込んで、ふと胸に触れてくる。
それって、設計士として“人の空間”を考えてきたからこそ、なんじゃないかと感じます。
しかも、小説家デビューが30代。
社会人になってから挑戦して、ちゃんと結果を出してるって…正直めちゃくちゃ希望ありますよね。
「遅すぎるなんてことはない」って、サラリーマンの心にも刺さるんじゃないでしょうか。
芥川賞受賞作『時の家』に込めた想いとは?
ここまで来ると「なんかすごい本なんでしょ?」と身構えちゃいそうですが……
実は、むしろ逆なんです。
派手な展開や大事件なんてない。
でも、読んだあとに“じわ〜っと効いてくる”作品なんですよね。
『時の家』のあらすじとテーマ性
物語の舞台は、取り壊し寸前の古い一軒家。
そこにかつて通っていた少年が大人になって戻ってきて、家の中をスケッチしながら時間を過ごすんです。
床や柱を見つめながら、かつてそこにいた人たちの気配が少しずつ浮かび上がってくる──そんな静かな構成。
登場人物も印象的で、
- 家を設計した建築士・藪
- 海外から戻って学習塾を開いた緑
- 心に小さな揺らぎを抱えていた圭
……と、それぞれの人生が「家」を通して描かれていきます。
この“家と記憶のリンク”がまた絶妙で、読んでると不思議と自分の古い記憶まで引っ張り出される感じがあるんです。
“空間の記憶”と“静けさ”が描く文学性
鳥山まことさんは建築士でもあるので、“空間”の描写がとにかく丁寧。
壁の温度、光の入り方、床の軋み……それが全部、物語の一部になっているんですよね。
筆者も「空間には文脈がある」って思ってるんですが、
鳥山さんの作品を読むと「あ、この人、空間を“読める”人だな」と実感します。
空間って、そこにいた人の“気配”が残るんですよ。
そんな「目に見えないもの」を丁寧にすくい取ってるのが、この作品の魅力です。
芥川賞と野間文芸新人賞W受賞の理由
『時の家』が評価された理由のひとつは、「声にならない感情」を描いているところ。
この作品、登場人物たちが大声をあげることってほとんどないんです。
でも、その“静けさの奥にある熱”がしっかり伝わってくる。
読む人の年齢や経験によって、受け取り方がガラッと変わるのもポイントですね。
40代の僕のような世代で読むと、「ああ、時間ってこうやって過ぎていくんだな……」と妙に染みてくるものがあります。
鳥山まことの作品一覧と作風の特徴
鳥山まことさんは、『時の家』で一気に注目されたわけですが、
実はそれ以前からしっかりと評価を積み重ねてきた作家さんなんです。
作風には一貫した“静けさ”があって、派手さよりも“余韻”を大事にするタイプ。
そういうの、疲れてるときこそ沁みるんですよね。
受賞作・掲載雑誌・アンソロジーまとめ
まず、受賞歴から整理してみましょう。
- 2023年:『あるもの』で三田文学新人賞
- 2025年:『時の家』で野間文芸新人賞
- 2026年:同じ『時の家』で芥川賞
この流れ、まるで“文学三冠ルート”です。
普通、こんなにスムーズに賞を取れるもんじゃないんですけど…
鳥山まことさんの場合は、それぞれの作品に「確かな熱」があるからこそだと思います。
主な作品はこちら👇
- 『時の家』(講談社/初出:群像 2025年8月号)
- 「あるもの」(三田文學 2023年 春号)
- 「アウトライン」(群像 2024年11月号)
- 「辿る街の青い模様」(アンソロジー『駅と旅』に収録)
- その他、文芸誌に書評やエッセイも多数掲載
ちなみに、“時の家”を読むなら、まずは紙の本でじっくり読むのがおすすめ。
光の入り方や、風の通り道が感じられるような描写があるので、スマホより紙が合う気がします。
デビュー作『あるもの』からの成長
デビュー作『あるもの』は、三田文学に掲載された短編。
このときからすでに、「感情の静かなゆらぎ」みたいなものを描くのがうまかったんですよね。
個人的には、鳥山さんの作品って“読むタイミング”で感じ方が変わると思ってます。
疲れてるときに読むとじんわり沁みるし、元気なときに読むと「丁寧に生きなきゃな」って思わせてくれる。
作風が地味に見えて、実はめちゃくちゃ深いんですよ。
いわゆる“スルメ系”です。
“余白の物語”が読者の心をつかむ理由
どの作品にも共通しているのは、“描きすぎない”っていう姿勢です。
システムエンジニア的な目線で言うと、鳥山まことさんの小説は「設計図の行間を読ませるタイプ」。
全部を説明しないことで、読者自身が“自分の記憶”や“経験”を引っ張り出してくる。
これがまたうまいんです。
だからこそ、「読む人によって、違う物語になる」っていう面白さがある。
疲れてる日でも、心にちょっと余裕があれば、
その“余白”にすっと入り込んでくるんですよね。